侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
エセルsaido
お会いしたくないと思っていながら、社交の場に足を運んだ私も悪かったのですが、弄ばれた!?
この人いったいなに言ってるの!
しかもこの黒い微笑、絶対何か企んでる。
不透明な不安と共にアドレナリンが一気に脳内に溢れ出し、痺れる様な感覚をまき散らしながら全身を駆け巡っています。
胃も縮みあがってキリキリいってるし、とにかくアンディー早く戻って来てー!!
「ほほほ侯爵様、お願いですからお黙りになって」
引き攣った笑みを浮かべながら、悪魔のような侯爵に哀願しましたが、
「うーん、君次第だけどねぇ~」
寛いだ様子で薄笑いを浮かべるレイモンド様からそっと目を逸らし、話が長引いている様子の幼馴染にチラリと視線を送ります。
だめだぁ、むしろさっきより囲い込まれてる。
「あぁあ~気の毒に、あいつ捕まっちゃったねぇ」
またあいつって……
「さっき言い忘れたんだけど、ノーティア伯爵ってさぁ、素晴らしい人格者なんだけど、話が異常に長いんだよ。彼の話を上手く切り上げるにはコツが必要なんだけど、多分あいつはレースが始まる直前まで解放してもらえないだろうなぁ可哀想に、くくく」
なっ、絶対この人確信犯っ!
ここはもう逃げるより他ありません。
逃走経路確認良し!
すくっと立って脱兎の如く走る……はずが、愚鈍な兎は手首を掴まれあっさり捕まったのでした。
「エセル、散歩? 付き合うよ」
と機嫌良さそうに言ってにっこり。
若干高速気味に頭を左右に振りつつ「いえ、急用が」と蚊の鳴くような声で言って、腕を振り払おうとしましたが、かえって強く握られ状況はさらに悪化!
レイモンド様は三日月の様に目を細め何か言いたそうです。
ぞわり、怖い……
「ふぅん、そう急用。そう言えばエセルは知ってる?」
ほらほら来た……
耳に触れるほど唇を寄せ、甘い声でねっとり囁く。
「君の背中に可愛く三つほくろが並んでるんだよ」
ボッ!!
耳から一気に顔面発火、体温急上昇で恐らく今なら私お湯沸かせます。
とか言ってる場合じゃなくて、コイツぅぅ!!
この人いったいなに言ってるの!
しかもこの黒い微笑、絶対何か企んでる。
不透明な不安と共にアドレナリンが一気に脳内に溢れ出し、痺れる様な感覚をまき散らしながら全身を駆け巡っています。
胃も縮みあがってキリキリいってるし、とにかくアンディー早く戻って来てー!!
「ほほほ侯爵様、お願いですからお黙りになって」
引き攣った笑みを浮かべながら、悪魔のような侯爵に哀願しましたが、
「うーん、君次第だけどねぇ~」
寛いだ様子で薄笑いを浮かべるレイモンド様からそっと目を逸らし、話が長引いている様子の幼馴染にチラリと視線を送ります。
だめだぁ、むしろさっきより囲い込まれてる。
「あぁあ~気の毒に、あいつ捕まっちゃったねぇ」
またあいつって……
「さっき言い忘れたんだけど、ノーティア伯爵ってさぁ、素晴らしい人格者なんだけど、話が異常に長いんだよ。彼の話を上手く切り上げるにはコツが必要なんだけど、多分あいつはレースが始まる直前まで解放してもらえないだろうなぁ可哀想に、くくく」
なっ、絶対この人確信犯っ!
ここはもう逃げるより他ありません。
逃走経路確認良し!
すくっと立って脱兎の如く走る……はずが、愚鈍な兎は手首を掴まれあっさり捕まったのでした。
「エセル、散歩? 付き合うよ」
と機嫌良さそうに言ってにっこり。
若干高速気味に頭を左右に振りつつ「いえ、急用が」と蚊の鳴くような声で言って、腕を振り払おうとしましたが、かえって強く握られ状況はさらに悪化!
レイモンド様は三日月の様に目を細め何か言いたそうです。
ぞわり、怖い……
「ふぅん、そう急用。そう言えばエセルは知ってる?」
ほらほら来た……
耳に触れるほど唇を寄せ、甘い声でねっとり囁く。
「君の背中に可愛く三つほくろが並んでるんだよ」
ボッ!!
耳から一気に顔面発火、体温急上昇で恐らく今なら私お湯沸かせます。
とか言ってる場合じゃなくて、コイツぅぅ!!