御曹司のとろ甘な独占愛
第一章 色褪せぬ初恋
高級感のある洗練された内装の店内に、落ち着いたクラシック音楽が流れている。
季節の花々が飾られ、豪華絢爛な調度品と重厚なアンティーク調のショーケースが並ぶフロアは、まるで五つ星ホテルのロビーのように美しい。
半個室のお部屋にはソファやテーブルが設置され、ラグジュアリーなプライベート空間が広がっていた。
暦上では三月下旬であるが、ショーケースの中にはダイヤモンドやアクアマリンが煌びやかに輝き、初夏を思わせる涼やかな印象を与えている。
その中でも一際大きな存在感を醸し出しているのは、この宝石店が世界へ誇る――『翡翠』だ。
「山越さんっ!」
明るい亜麻色の長髪を緩やかに巻いたエレガントなマダムが、山越と呼ばれる女性販売員を見つけて、パッと笑顔を咲かせた。
大理石の床にヒールの音を響かせて、彼女の方へ足早に向かう。
「常盤様! ご来店ありがとうございます! どうぞこちらへ」
長年ご愛顧いただいているお客様の訪問に、彼女は嬉しそうに微笑むと、丁寧に頭を下げる。
それからお客様を、店内で最もラグジュアリーな空間――貴賓室へお連れした。
季節の花々が飾られ、豪華絢爛な調度品と重厚なアンティーク調のショーケースが並ぶフロアは、まるで五つ星ホテルのロビーのように美しい。
半個室のお部屋にはソファやテーブルが設置され、ラグジュアリーなプライベート空間が広がっていた。
暦上では三月下旬であるが、ショーケースの中にはダイヤモンドやアクアマリンが煌びやかに輝き、初夏を思わせる涼やかな印象を与えている。
その中でも一際大きな存在感を醸し出しているのは、この宝石店が世界へ誇る――『翡翠』だ。
「山越さんっ!」
明るい亜麻色の長髪を緩やかに巻いたエレガントなマダムが、山越と呼ばれる女性販売員を見つけて、パッと笑顔を咲かせた。
大理石の床にヒールの音を響かせて、彼女の方へ足早に向かう。
「常盤様! ご来店ありがとうございます! どうぞこちらへ」
長年ご愛顧いただいているお客様の訪問に、彼女は嬉しそうに微笑むと、丁寧に頭を下げる。
それからお客様を、店内で最もラグジュアリーな空間――貴賓室へお連れした。