御曹司のとろ甘な独占愛
◇
翌朝の目覚めは、驚くほどスッキリとしていた。
一花は伯睿より早く起きだすと、するりとベッドから抜け出し朝の支度をする。「うわ~っ! 緊張してる! ドキドキしすぎて眠れないかも……っ」と思っていたのも一瞬で、一体いつの間に眠りについたのかわからないくらい、ぐっすり安眠していた。
自室で化粧を終え、着替える。
それからエプロンをつけるとキッチンへ向かった。
昨日の今日で既に和食が恋しくなり、お味噌汁や焼き魚、玉子焼きといった和朝食を作った。
まるで日本にいるみたいな香りが、キッチンやダイニングに漂う。
白ご飯をお茶碗によそっていると、朝の支度を終えた伯睿が、シャツの襟首に引っ掛けたネクタイを締めながらやって来た。
「おはよう、一花。よく眠れましたか?」
ネクタイをキュッと首元で締め、結び目が中心にくるように動かしながらそう言うと、彼は甘く目を細める。
爽やかな色合いのドレスシャツに、お洒落なネクタイ。
上品なグレンチェック生地のスラックスと同じウェストコートを着込み、英国紳士のような気品を漂わせている。
艶やかな漆黒の髪を整えながら微笑みを浮かべた伯睿に、一花は思わず見惚れてしまった。そうして、昨夜の蕩けるような啄むキスを思い出す。
(この人に、あんなキスをされたなんて……っ)
考えるだけで、頰に熱が集まる。
「う、うん! よく眠れたよ! 朝ごはん、今並べるねっ」
一花はくるっと回れ右をして、伯睿から逃げるように、パタパタと動き回った。
翌朝の目覚めは、驚くほどスッキリとしていた。
一花は伯睿より早く起きだすと、するりとベッドから抜け出し朝の支度をする。「うわ~っ! 緊張してる! ドキドキしすぎて眠れないかも……っ」と思っていたのも一瞬で、一体いつの間に眠りについたのかわからないくらい、ぐっすり安眠していた。
自室で化粧を終え、着替える。
それからエプロンをつけるとキッチンへ向かった。
昨日の今日で既に和食が恋しくなり、お味噌汁や焼き魚、玉子焼きといった和朝食を作った。
まるで日本にいるみたいな香りが、キッチンやダイニングに漂う。
白ご飯をお茶碗によそっていると、朝の支度を終えた伯睿が、シャツの襟首に引っ掛けたネクタイを締めながらやって来た。
「おはよう、一花。よく眠れましたか?」
ネクタイをキュッと首元で締め、結び目が中心にくるように動かしながらそう言うと、彼は甘く目を細める。
爽やかな色合いのドレスシャツに、お洒落なネクタイ。
上品なグレンチェック生地のスラックスと同じウェストコートを着込み、英国紳士のような気品を漂わせている。
艶やかな漆黒の髪を整えながら微笑みを浮かべた伯睿に、一花は思わず見惚れてしまった。そうして、昨夜の蕩けるような啄むキスを思い出す。
(この人に、あんなキスをされたなんて……っ)
考えるだけで、頰に熱が集まる。
「う、うん! よく眠れたよ! 朝ごはん、今並べるねっ」
一花はくるっと回れ右をして、伯睿から逃げるように、パタパタと動き回った。