不誠実なカラダ
私は快楽に負けて、あろうことか、部長の首に腕を回す。

まるで、恋人達の情事のようだ。

「ここまでだ。」

快楽の途中で、部長は私から離れた。

首にしがみついていた私の腕も、宙に浮いたまま。


「どうして?」

「高杉が、虚しくなるだけだろう。」

そう言って部長はバスタブから出ると、シャワーを浴びながら、体を洗い始めた。

それを見て、私もバスタブを出る。


部長の体はまるで、洗練された彫刻のようだ。

筋肉は割れてはいないけれど、細くなるまで鍛えているのが分かる。

私は、ボディソープを泡立てて自分の体に着けると、部長の体を後ろから抱きしめた。

「何をしてるんだ?」

「部長の体を、洗ってあげてるんですよ。」

私は手で胸やお腹を洗うと、背中は私の胸で擦った。


「高杉は、本当にエロな。」

「それ、誉め言葉ですか?」

背中を粗方洗い終わると、今度は部長の前の方に、移動した。
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