不誠実なカラダ
「ねえ、同じように私の事を抱いてよ。それで、心とどっちがいいか、決めてよ。」

そう言っても、尚太はうんともすんとも言わない。

「今まで散々、いろんな女で、遊んできたんでしょ!」

私は、尚太に掴みかかった。

でも相変わらず、黙っている尚太。


「どうして、心なのよ!」

私は悔しかった。

「どうして、私じゃないのよ!」

心よりも、私の方が美人だし、お洒落だ。

「何か言ってよ!」

絶対、私といた方が楽しいのに!


すると尚太は、私の手をそっと、自分の体から引き離した。

「言っただろう。心の中身が好きなんだって。」

私は、唇を噛み締めた。

「少なくても、環奈みたいに。貢ぐとか、体で引き留めるとか、そういう事をしない。」

私は、尚太を思いっきり押すと、財布からお金を出した。


「もういい!二度と、あんたの顔なんて、見たくない!」

そう叫んで、私はsunsetを出てきた。
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