月曜日、いつもの席で。


「沙夜華ちゃん、あと30分だし。今日はもう上がんな」


「えっ…………」


洗い物を終え、もう誰もいない店内の掃除をしていたとき、店長が困ったように言った。


「明日も学校だろう」


「……っ、私、玄関の掃除してきます!」


「あ、おい、沙夜華ちゃん!」


どうしても帰りたくなくて、私は店の扉を開けた。



ガラガラガラッ


「あっ…………」


「……………!!」


扉を開けた先には、榎本さんが、いた。






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