月曜日、いつもの席で。
店長がウーロン茶のおかわりと共に、お味噌汁を持ってきてくれた。
「これでも飲んで、暖まって帰んな!」
「店長、ありがとう」
「私の分まで…ありがとうございます」
店長のお味噌汁はちょっぴり濃い味付けだけど、それが体に染みて暖かい。
…小さい頃に作ってもらったお母さんのお味噌汁とは、少し違う味。
「拓ちゃん、仕事のほうはどうなの」
「あーいま新たなプロジェクト始動して忙しいんだよ。
今日もそれで遅くなった」
「ほー、大変だねえ」
「まあ、俺がチーフ任されてんだけどなかなか上手く出来なくてさ」
はぁ…とため息をつく榎本さん。
「…佐川さん」
私はポツリと呟いた。
「…ん?」
「佐川さん、榎本さんと仲良くなりたいって言ってましたよ」
私が榎本さんの目を見て言うと、フッと視線をそらされた。