月曜日、いつもの席で。
「そうだったんですね。…お仕事は何されてるんですか?」
なんだか恥ずかしくて、私は話題を変えた。
「貿易系だな。」
「へぇ。貿易系…英語ペラペラなんですね」
真剣に私が呟くと、榎本さんはははっと笑った。
「まあ、学生時代は英語と数学得意だったかな。
国語が最強にできなかったけど」
「えぇ…!私、文系なので数学できなくて。羨ましいです」
「俺からしてみたら国語できる方がすげーよ。」
榎本さんと、こんな風に会話できるなんて、なんだか不思議だ。
本当に、見た目だけで判断して苦手意識を持っていたのが申し訳ない。
不快な思いをさせてしまっていたかも…。
「あっ、あの!」
私は立ち止まる。
「ん?」
榎本さんも立ち止まって、こちらを振り返ってくれた。