月曜日、いつもの席で。
「あの…、榎本さんをちゃんと知ろうともせずに、不快な態度をとってしまいすみませんでした!」
バッと頭を下げる。
「えっ!ちょっ、七瀬さん、顔上げて!」
榎本さんの焦ったような声が聞こえて、おそるおそる顔を上げる。
「俺、顔がもとから怖いし、愛想も無いし、怖がられて当たり前だよ。マジで気にしないで。」
ぽんぽん、と頭を撫でられる。
近くなった榎本さんとの距離にまた心臓がうるさくなるけど、ちゃんと伝えなきゃダメだと思った。
「でも、あの、今日初めて話せて、榎本さんが明るくて、優しい人だって知りました。だから、その、…謝りたくて。」
「……………」
榎本さんは何も言わない。やっぱり怒ってたかな、と目線を上げてみると、
「七瀬さん、いい人すぎ。」
ちょっと照れて赤くなった顔を手で隠す榎本さんの顔があった。
か、かわいい…。