好きでいいかも……
 カイトの通うスクールは、日本とは違い、送り迎えが原則だ。

 教えられた、カイトのクラスの前で待つ。

 数人のママ達が、クラスの様子を覗いていたので、私も一緒にになって覗いてみた。


 カイトは、机に座り、手を上げていた。



「こんにちは。誰のお迎え?」

 と、ママの一人に、英語で声を掛けられた。


「カイトです」

 私も答える。


 すると、もう一人のママが……


「オ――ッ」

 と声を上げた。


 エミリアのママだった。


 夕べの事を他のママ達に話しているようだ。


 私は、ママ達に話しかけられ、いつの間にかおしゃべりに盛り上がってしまった。


 語学学校にも通わずに、海外でこんなに風に会話をするのは初めてだった。

 なんだか楽しくて、オーストラリアの生活を味わえた事に満足していた。

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