好きでいいかも……
「えっ?」

「さっき、言ったのは冗談なんかじゃない…… 本気で、リサが日本に帰らなければいいと思っている」


「……」


「飛行機の中で、リサの隣りに座れたのは、ラッキーだった。あの時から、ずっとリサのことが気になっていた。カイトの我儘のふりをして、リサに近づこうとした」


「そ、そんな……」

 と振り向き、言い掛けた唇をあっさりと塞がれてしまった……


 塞がれた唇は、なかなか解放してもらえず、言葉を発する事が出来ない。


 息苦しさの中で、息を吸うように、離れた唇から漏れた息と同時に……


「僕は、本気だ…… ずっと一緒にいたい……」


「そんな……」


 ジョンは、私が口を開くと同時に、また激しく唇を奪った。

 唇の隙間を、こじ開けるように、舌が口の中に入り、背筋からぞぞっと力が抜けてしまう。


 いつの間にか、私の背なかを撫でる彼の手に、全てを奪われてしまいそうだ……


 唇が離れ、暖かい息が首筋に降りてくると……


 声にならない、息が漏れる。


「うっ…… カイトが……」


「大丈夫…… 簡単には起きない……」


 ジョンは、そう言うと、片手でブラウスのボタンを、器用に外し出した。

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