不良生徒会
──学校へ着くと、時計は、9時10分を指していた。
ギリギリ間に合ったことにホッと胸を撫で下ろし、ため息をついた。
前にそびえ立つ校舎は、不良校だと思えないほど綺麗な建物だった。
不良校とはいえども、そこまでガラが悪いという訳でもなさそうだ。
安心、安心などと、呑気なことを考えていたら、スーツをビシッと着た不良校に似合わないおばさんがやって来た。
「あなた!!新入生でしょ!?こんなところで何、ぼーっとしているの!あと、3分で始まるわよ!?早く席につきなさい!!」
時計を見ると、もうあと3分で式が始まってしまう時間だった。
...。
うん。
もう、やばいぃ!!なんて、言わないさ。
何回も言ったからな。
しつこいのは嫌いなのさ。
「あーーなーーーたーーー??」
はっと、先程のおばさん、いや先生?を見ると、般若の顔でこちらを見ていた。
うわぉ。
激おこプンプン丸ではないか。
「~~~~~~!!とっとと、行きなさい!」
おばさん先生の剣幕が凄かったため、急いで入学式が行われる体育館へと向かった。