Noise Breaker

ⅢNoise

今、私の目の前で少女マンガのような出来事が繰り広げられている。
「え～、今日からお前らのクラスメイトの斎藤和雅だ～」
いつものように間延びした声で告げられた事、目の前の光景にあたしは驚いた。
教壇の傍に朝の男。
ありえないだろう。
こんな、漫画みたいなこと！

「どもー！よろしくーｗ」
男が挨拶をすると、クラスの女子から黄色い声が上がった。
確かに、外見は悪くないからなぁ。
「席は～・・・」
担任が空きのある場所を探している。
まずい。
今空いてる席があるのはあたしの後ろだ！
どおりで昨日無かった物が有るはずだよ。
朝見た時は何かと思ったけどこういうことかぁ！
「東雲のうしろな～」
「はーいっ」
席を指差した担任を確認してから、男は嬉しそうにこちらに向かってきた。
女子の視線が痛いっ。
「よろしくなー、あーきーらーちゃんｗ」
「・・・」
最悪だ。
何なんだ今日は！
「あ～東雲～、お前当分は斎藤の世話係りな～」
「おー！更によろしく～！」
こっちは更に最悪だよ！
女子の視線は痛いし、このハイテンションはウザイし！
「東雲～？」
「わかりました・・・」
「よ～し、じゃあＨＲ終わり～」