【短】Against The Rule
くしゃくしゃ
髪を撫でる十色の手は温かくて、いつも胸の真ん中を蕩かせてくれる魔法のようだ。
「けどな」
「ん?何?十色…?」
「今度他の奴の書類持ってきたら、お仕置き…そんでその書類はアイツ行き…な?」
ちょんちょんと口唇を指で突かれた後、十色が指差したのは…。
「えぇ?!しゅ、シュレッダー?!」
「そーだよ。あったり前だろーが」
「と、十色~?本当は、それ、ヤキモチ?」
「…ばーか。言ってろ。それよか黙れよ。報酬頂けねぇだろう?」
「や、んんん…っ」
何時の間にか、ぎゅうっと抱き締められて、私は熱い熱い口付けをされていた。