一瞬でも君の隣にいたくて。
「え!杉谷くん??」




2-4教室に入るとそこにいたのは同じクラスの



杉谷 幸太(すぎや こうた)。




「おお!中山じゃん!」




「どーしているの?」




「どーしたもこーしたも……」




「用がいるからいるんだよね!(笑)こんな質問してごめんね!わたし荷物取りに来ただけだから!」




「そーだ!用があるんだよ!」




「そーだよね!補習お疲れ様ですっ!じゃーね!!」




「まって。中山。」




「なーに??」




「あの、さ、今日一緒に帰りたいんだけど…。」




「あー。ごめん!今日はパス!用事あってさ!明日なら!」




「ならあしたでいい!あした帰ろう!で、用事ってなんなの?」




「あしたね!えーとですね。田中先生のお手伝いを…。」




「お前、田中のこと好きなのか?」




「な、な、なんでよ!(笑)」




「お前田中とだけはタメ口でしゃべるもんな?それもちょー笑顔で!」




「ち、ちがうよ!田中先生はただたんに喋りやすいだけ!じゃ、私いくね!」




「なかやまーーーー!」




「こんどはなに!」




「ほんとは先生のことすきなんだろ?俺からみても分かるよ。でもな。俺のことも視野に入れて欲しい。」




「え、あ、また明日ね!」





俺のことを視野にいれてほしい。その言葉がわたしのあたまのなかをグルグルかけめぐる。



これって告白なのかな。
また明日ね!とか言っちゃったよ!どーしよう!




でも、私そもそも先生のこと好きなのかな。




一緒にいて楽しいし
気楽に話せて
先生なのに生徒みたいに無邪気だし
いつも元気いっぱいで……。




あれ、これって。



中山 花音(なかやま かのん)14歳。



田中 和斗(たなか かずと)28歳の理科教師に恋をしました。
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