嘘
この日もいつものように図書室に行き、ミサキの隣で勉強をする。
進級初日だからか、いつもより人が少ない気がする。
「ハヤタ君、6組はどうだった?」
「・・・変な奴とか1人もいなさそうで良かったよ。ミサキは?」
「私も、1年生の時に仲良くなった子とまた同じクラスになれたんだ。」
「それは良かったね。」
「うん。」
「ミサキさ、長田ヨウスケって男知ってる?」
「うん。知ってるよ。」
・・・知ってるんかーい。
ミサキも知ってるぐらいだからやっぱり有名なのかあいつは。
少なくとも俺とチカは存在すら知らなかったぞ。