嘘
「おかえり。早かったね。」
帰りに寄り道して手に入れたものを早速ポケットに入れて、
母ちゃんが夕飯の支度をしているリビングへ向かう。
「母ちゃん、俺高校ではサッカー部に入らないから。」
「ええ!?一体どうしたんだい?」
「高校では勉強に励むよ。
ほら俺今までサッカーばかりやってて頭あんま良くないからさ。
将来のこと考えて高校では一生懸命勉強するよ。」
「あんた、それはそれでいいけど、サッカー続けながらでもいいじゃないか。」
「とにかくもう決めたことだから。」
母ちゃんは今ひとつ納得していなかったようだが、一方的に俺の嘘を押しつけ、自分の部屋に戻った。