「ミサキ。」


「何?」


「手相占いしてもらったってことは、長田がミサキの手をいっぱい触ったってことだよね?」


「・・・う、うん・・。」




ミサキの右手を読んでいた本から少し強引に離すと、自分の左手をそこに絡ませる。



「ミサキは俺のもんだから、
俺以外の男に手触らせるの禁止ね。」


「・・・・・・・」



「え!?どどどどうした??」



急にミサキが気を失った。

幸い手を繋いでいたから床にすべり落ちるのは止められたけど。


ほっぺたを軽く2、3回叩くと、気がついた。


よかった・・・。

てっきり長田の霊能力でミサキが気を失ったのかと思ってマジでびびったよ・・・。




「ご、ごめんなさい。
ごめんなさい。」

ミサキが必死に謝ってくる。


「びっくりしたよ。大丈夫?」


「う、うん。あの・・さっきの・・ちゃんと守ります。」


「久しぶりの敬語だね。」


「あ、ご、ごめん。」


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