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「来たか・・・ハルイチ・・・」



夕飯を済ませ、家の前でリフティングをしながら待つこと1時間。


絶対に来ると思っていた男が自転車を盛りこぎながらこちらに近づいてくるのを視界に捉えた。


ハルイチとは小学校からの付き合いだ。
性格はよく分かっている。






「ハヤタ!!」


ブレーキのタイミングが明らかに遅れ、俺の前を少し過ぎてからハルイチは止まる。



「どうだった?
サッカー部の様子は。」


「どうだった、じゃねぇよ!

1組行ったらお前いないし、夏目とかいう女子に捕まって一緒にサッカー部行くハメになるし、

挙げ句の果てには“河原君はサッカー部に入らない”って夏目から聞かされるし。

お前本当にサッカー部に入らないのか!?

“サッカーは嫌いだった”ってなに訳の分からないこと言ってるんだよ!

俺もう意味分かんねえよ!!」




「ハルイチ、場所を変えよう。
ここじゃ近所迷惑だ。」



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