「河原君。」


HRが終わり、解放されると長田が俺の席に来た。

久しぶりに話し掛けられたな。


「君の黒いモヤについて一晩じっくり観察しようと思っていたがしょうがない。

重本君に譲ってあげよう。」


「俺はいいから、他の奴らのスペシウム診断でもしてやれよ。」


「スピリチュアル診断だ。
覚えておきたまえ。」





ホテルは2日間とも2人1組の部屋に泊る。


危うく長田の“何とか診断”とやらに付き合わされそうになったが、重本に助け舟を出し、難を逃れた。


重本は口数もそんなに多くないし、夜はなんとか平穏に過ごせそうだ。




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