嘘
・・・・・・・
・・・・・・・
俺1人になった部屋を再び静寂が包み、体中から一気に力が抜けた。
その場にしゃがみ込む。
ごめんなミサキ・・・・ごめんな・・・ごめんな・・・
小西君でもいい。
大学に行って新しい出会いがあってもいい。
社会に出てから、歳上の人とでもいい。
自分の事を本当に一番に想ってくれる人と、一緒に幸せになれば・・・。
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「あ、あの・・私、2組の松尾ミサキ。・・よろしくね。」
「ま、また帰る時間が合ったら・・・・一緒に帰ってもいいですか?」
「今度・・・・一緒に海に行きませんか?」
「もじ・・もじガワはらぐんが許じでぐれるだら、河原君の彼女にだりだいでず・・・。」
「ハヤタ君とたくさん写真が撮りたくて買っちゃったんだ。」
「ハヤタ君は・・・何お願いした・・?」
「ハヤタ君・・・だ、大好きです。
受け取ってください。」
「ハヤタ君・・・好きだよ。」
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気付けば俺も大粒の涙を流していた。
今までのミサキとの思い出が頭の中でフラッシュバックしながら。
・・・・・あの子の、幸せを願いながら。