死の狭間で生きていくということ。
「私たちのほうこそゴメン。
翔(カケル)の気持ちを知らないで、
私たちの気持ちをぶつけるだけで。
翔の気持ちはわかった。
翔は、これからどうしたい?
私たちにできることならなんだってするから」
嬉しかった。
私は
これから、
ちゃんと診断書をもらって、
一人の女として生きていきたい。
そういった。
そのためにはお金がいるから、
お金を貸してほしいって言った。
使った分はちゃんと返す。
必死に頼み込んだ。
粘って、
粘って、
粘って。
二人は良いって言ってくれた。
絶対に二人の思いは無駄にしたくない。
私は、再び覚悟を決めた。