死の狭間で生きていくということ。


そういった彼は、膝をついてコケた私に手を差し出した。


まるで少女漫画にありそうなシーン!


あれ?


この状況ってもしかして結構胸キュンだったり...?


差し出された手を取ると、彼は立ち上がらせてくれた。


たったそれだけのことだった。


自分の胸が高鳴っているのを感じる。




―三沢裕太。


彼の名前は何とか聞き出せた。


この感情の正体を、知りたい...。
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