[完]俺が君を忘れない
「来夢ちゃんはどう?テスト」

「私にテストなんてバカな話しよ」

記憶なんてないのに、覚えろなんて。

「じゃあさ、俺と勉強しようよ」

突然起き上がって、私の目を見てそう言うから…

嬉しいだなんて思っちゃったじゃない。


でも…


「しない」

「え、なんで?」


勉強辛そうなのに、無理してるのに、私の相手なんてさせられない。

迷惑にしかならないの

「なんでもよ。」

「……」

「なによ」

何か言いたそうな顔で私のことを見つめてくる


嫌なの、その真っ直ぐで綺麗な瞳が。

私の心を見透かしているようで、嫌なの


「帰って」

「え?」

「忙しいんでしょ?帰って」

「くるみちゃ……「帰ってよ!!」


病室から漏れるほどの大声で怒鳴ってしまったことに、


後悔した……


「ごめんね、帰るね」


傷つけた

普段から笑顔を絶やさない蒼哉。

悲しそうな顔をして、帰っていったの……。

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