[完]俺が君を忘れない
____ガラッ
ーードキッ
お母さんの出て行ったドアが開くと、胸が高鳴る
もしかしたら、って。
けど、その期待は裏切られる。
そこにいたのは……
「来夢…」
「空…」
和泉空、元カレであり幼なじみだった。
「なん、で……?」
別れて1年間、全く連絡をお互いしなかった。
親同士は相変わらず仲良くても、私と空はギクシャクしていた。
なのに、なんで……
「話がしたくて」
「今さら、何を話すっていうの?」
幼なじみを失ったけど、それも辛かった。
確かに辛かったよ、だって、17年間一緒に笑い合ってきたんだもの。
そりゃあ、辛いでしょう。