[完]俺が君を忘れない
「恋ってさ、何だろうなー…人にもよるかもしれないけどね?」
「うん」
「…その人が居ればその人のこと見ちゃうし、居なければ探しちゃったり、考えちゃう。その人に名前を呼ばれただけで嬉しくなったり、姿を見るだけで元気になる。
声が聞ければその日1日笑顔で元気に過ごせる……」
一つ一つ想いを込めるように、話す
「まあ、他にも沢山あるだろうけど、そんな感じかな?」
何だろう…恋って…
「難しいわね…」
私のその言葉に、蒼哉は苦笑い。
「ゆっくりでいいんじゃないかな?来夢ちゃんのペースで」
けど、私は…ゆっくりなんてしてられないのよ
だって、だって……
「記憶がなくなったら意味無いじゃない…」
「ん?なに?」
私のその言葉は、蒼哉には聞こえてはなかった。
「なんでもない」
その返答に納得いってなかったみたいだけど、そのまま無視した