[完]俺が君を忘れない
もちろん、私はテストもみんなと受けられない
学校から仲のいい先生が来てくれて、病院で受けてる
だけど……
どんなに頑張って勉強したって、どんなに頑張って覚えたって、テストの成績が上がることは無い。
どんどん悪くなる一方。
こんなんで、この先生きていけるのかしら…
蒼哉……私、やっぱりあなたの気持ちに…
_______コンコン
「来夢ちゃん!」
蒼哉のことを考えてる時に来るなんて、テレパシーでもあるのかしら?
「久しぶりね」
初めてだ、こんなに会えて嬉しいと思うのは。
「もう、来夢ちゃんに会えなくて寂しかったー」
「どうしたの」
「うん、ほら、テストでしょ?ちょっとね」
珍しく話を濁そうとする。
その事にちょっとだけ寂しさを覚えた。
「まぁ、いいわ」
「来夢ちゃんは、寂しかった?俺に会えなくて」
意地悪そうに微笑んで聞いてくる。
「……」
肯定するのも恥ずかしいし、かと言って否定したら…いけない気がして
無言。