配信教室
誰にも触れさせはしない。


テーブルの下から様子を見ていると、沢山の生徒が悲鳴を上げ、逃げ惑い、血を流しているのがわかった。


白い床は徐々に赤に染まっていく。


俺は知らない間に舌なめずりをしていた。


「準也、もっと派手に動いて!」


どこからかそんな声が聞こえて来てハッとした。


今の声は誰のものだ?


身近で聞いたことがある声なのに、思い出せない。


「スミレ……?」


沙希がそう呟いた。


そうだ、今の声はスミレだ。

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