配信教室
メンバーの中で一番怯えている真央は鍵を盗む担当になっている。


先生を殺すなんてこと、到底できるとは思えなかったからだ。


でも、あの様子じゃ鍵を盗んでくることも難しいんじゃないかと思えて来る。


それでもここで声をかけるわけにはいかない。


俺はゆっくりと教室を出た。


真央には後でメールを送る。


先生を全員殺してしまった後で動いてもらえばいい。


俺はスマホを取り出してエイトにメッセージを送った。


《教室から出た》


《了解。多目的トイレにいる》


短い文章のやり取りをして俺はトイレへと向かった。


ノックをして声をかけると中からドアが開き、エイトと立花の2人が出て来た。


「準備はいいか?」


「もちろんだ」


俺は頷いてそう答えた。
< 193 / 225 >

この作品をシェア

pagetop