配信教室
「あなたを参加させたのは間違いだったみたいね」


立花はそう言って俺へ視線を向けた。


真央を誘ったのは紛れもなく俺だったからだ。


「そう言うなよ。真央は真央で頑張るから、な?」


エイトがどうにか立花をなだめようとしている。


しかし立花は険しい表情を崩さずに真央を見ている。


真央は今にも泣きだしてしまいそうに顔を歪めた。


「準備は確実に整ってるの。後は生徒たちを不安に陥れて殺しあいをさせるだけ」


立花の言葉に真央が小さく頷いた。


理解はしているけれど、納得はできていないという感じがする。


でも、ここまで来たなら後戻りなんてできなかった。


先生に直接手をかけたのは《U》だとしても、その計画を伝えたのは俺たちだ。


このまま動画配信をせずに終われば俺たちは法律の裁きを受ける事になる。


「真央。頑張ろう」


俺はそう言って真央の肩を叩いたのだった。
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