配信教室
計画に協力してくれて、でも誰も顔を見たことがない人物。


《U》だ。


元々人殺しの《U》なら、上手く生徒たちと誘導することもできるだろう。


エイトも俺と同じ事を考えていたのか、スマホを取り出して《U》と連絡を取ろうとしている。


「あたしたちは動画を撮影すればいい」


冷静な口調でそう言ったのは立花だった。


「《U》がここまで準備してくれたなら、あとは撮影するだけ。そうでしょ?」


「無理言うな。こんな状況で出て行けば巻き添えを食うだけだ」


エイトがそう返事をした。


《U》とは、まだ連絡がつかないようだ。


「撮影って、なに?」


沙希が怯えた声でそう言うので俺は「なんでもないよ」と、答えた。
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