配信教室
男の指先がカエルの腹部をまさぐり何かを引きずり出した。


それはレバー色をしたどこかの臓器だった。


あいにく俺は医者じゃないからそれがどこの機関になるのかわからなかった。


けれど、それを見た瞬間体中に血液がめぐる感覚を覚えていた。


たぎるような熱い血がドクドクと俺の中を駆け巡る。


この動画は俺の趣味嗜好をすべて把握しているのではないかと思うほど、上出来だった。


体が熱くなり、呼吸が荒くなっていく。


それは自分でも止める事のできないことだった。


まるで好きな女の体に触れているような、高揚する気持ち。


それを、俺はこの動画に感じていた。


画面上の男はやがてすべての臓器を引きずりだし、ふっくらとしていたカエルの腹部はペタンコに潰れてしまった。
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