配信教室
考えながら歩いていると、自販機コーナーに辿りついた。


ジュースとカップ麺の自販機があり、軽い軽食が取れるスペースがある。


幸いそこには誰の姿もなかった。


エイトが自販機の前に立ち財布を取り出した。


それは有名ブランドの財布で俺はゴクリと唾を飲みこんだ。


「どうしたんだよその財布。メッチャ高いやつだろ」


できるだけ自然にそう声をかけた。


「これ？　偽物だよ」


エイトはよどみなくそう返事をして小銭を投入していく。


「偽物？」


「あぁ。イトコが海外旅行に行ってその土産にもらったんだ」


本当だろうか？


パッと見ただけじゃブランド物の財布が本物かどうかの判断はつかない。
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