残り100日の私と大好きな君
⑫
それから、外出は2日後に決まった。
それに合わせて、私は明日ICUを出て、普通病室に戻してもらうことになった。
二つの嬉しい知らせに、心が明るくなって、今日はいつもよりかなり調子がいい。
このまま、良くなって、治ってくれそうな……そう錯覚してしまうくらい、今日は体が楽だった。
「咲楽ちゃん、今日はニコニコだね。」
「うん、いつもより…体、楽なんだ」
「良かった。このままの調子なら、外出いっぱいできるかもね!」
ふふっと悪戯っぽく笑った奏汰くんの声は、いつもみたいに悲しそうじゃなくて、むしろ嬉しそうだった。
「海、楽しみだなあ。海のお水、冷たいかな?」
「ん~、まだ春だからね。入るには冷たすぎるけど、触る分には大丈夫じゃないかな?」
「そっか!…ふふっ、嬉しいなあ。お出かけ、できるんだ。……夢みたい。」
そう、言葉にすると同時に自分の心のどこかでは『あと一週間』その言葉が重く、のしかかる。
人生最後のワガママ。
なんだか少し、切ないな。
それに合わせて、私は明日ICUを出て、普通病室に戻してもらうことになった。
二つの嬉しい知らせに、心が明るくなって、今日はいつもよりかなり調子がいい。
このまま、良くなって、治ってくれそうな……そう錯覚してしまうくらい、今日は体が楽だった。
「咲楽ちゃん、今日はニコニコだね。」
「うん、いつもより…体、楽なんだ」
「良かった。このままの調子なら、外出いっぱいできるかもね!」
ふふっと悪戯っぽく笑った奏汰くんの声は、いつもみたいに悲しそうじゃなくて、むしろ嬉しそうだった。
「海、楽しみだなあ。海のお水、冷たいかな?」
「ん~、まだ春だからね。入るには冷たすぎるけど、触る分には大丈夫じゃないかな?」
「そっか!…ふふっ、嬉しいなあ。お出かけ、できるんだ。……夢みたい。」
そう、言葉にすると同時に自分の心のどこかでは『あと一週間』その言葉が重く、のしかかる。
人生最後のワガママ。
なんだか少し、切ないな。