学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「鈴香ちゃん…今日も可愛いね」
「どーもどーも!」
あまり口に出したことなかったその気持ちが、思わず漏れてしまった。
けど、鈴香ちゃんは軽く返すのがうまいし、やっぱり言われ慣れてるんだなと思う。
もともと可愛い顔立ちなのに、ギャルで時々口が悪いなんて…世でいうギャップ萌えというやつなんではないか。
そんな鈴香ちゃんの隣を、どう見ても胴長短足の私が歩くなんて…こんなもの公開処刑見たいもんだ。
「あっ!それ可愛い!」
2人で店内に入って、みんなの待っている部屋に向かって歩いていると、鈴香ちゃんが私の耳を指差してそう言った。
咄嗟に耳を隠してしまいそうになる。
調子乗ったかもしれない。
みんなに置いていかれないようにしなきゃって…。
似合いもしない、イヤリングなんて。