学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます





はぁ〜まだ夢みたいだよ。


お手洗いで手を洗いながら鏡で自分の顔を見つめる。


教室に帰っても、昨日みたいに柊くんを見つめすぎないようにしなきゃ。


話しかけただけでガン見されたって思われたら確実に嫌われちゃうもんね。


それにしてもなんであんなに綺麗な顔なんだろうか。


あの距離で私の顔を見せてしまったことが、恥ずかしくて申し訳ないよ。



「っていうか絶対浮気してると思うんだよな〜」


っ?!


「証拠あんの?」


「女の勘ってやつ?」


「なにそれ〜」


女子のグループが一斉にお手洗いに入って来る。


彼女たちはトイレに入るわけでもなく、鏡の前で化粧を直したりするのだ。


華やかで可愛い。
けど私には似合わないもの。


私は、存在を消すようにお手洗いを後にした。


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