学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「全然付けてくれないから、もしかして、静音はこのイヤリング気に入らなかったんじゃないかって、内心不安だったんだよ?」
「うっ、ごめんなさい」
「ずっと付けてくれなかったそれを急に付けた理由って?」
「……」
わからないと言ったら嘘になる。
けど、こんなこと恥ずかしくて言えないよ。
『柊くんに見て欲しかった』
『みんなに追いつきたかった』
なんて。
「静音、好きなんでしょ?彼のこと」
っ?!
悠ちゃんの声に、心臓の鳴る音が速くなる。
ずっと言えなかったこと。
本当は自分でも薄々気付いていたけど、こんな私にそんな資格ないなんて思っていた。
今だってその気持ちは変わらない。
だけど…。
ずっと一緒だった悠ちゃんには…。
打ち明けてもいいのかな。
私は、長い間をおいてゆっくりと頷いた。