学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
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「珍しいよね、緒方が俺を呼び出すなんて」
学校から一番近いファストフード店。
目の前に座る男の子に、少し緊張しながら頷く。
この人は、私の気持ちにとっくに気づいていると思う。
男同士だし、土田くんにはそういう話ししてるかもしれない。
「柊のこと?」
「うっ、」
飲んでいたオレンジジュースを吹き出しそうになって堪えた。
「なんでっ、」
「なんでって。わかりやすすぎ」
土田くんは笑ってそういうとフライドポテトをパクっと口に入れた。
「ひ、柊くんって…」
「うん」
「す、好きな女の子とか…いるのかな〜?なんて…」
こんなことを自分から聞くことになるなんて。相手は柊くんじゃないのにすごく恥ずかしい。