学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます


ガラッ


柊くんが連れてきたのは、家庭科室。


いつもはその外でしかご飯を食べないから、ここに入るのは、柊くんからアイスをもらった時ぶりだ。


「我慢できない」


「…へっ、」


柊くんは、窓の方に私を追い詰めると、そう言って顔を近づけてきた。


「…ひ、柊くん?」


「高城のせいで、ずっとそんな顔してんだよね?」


「うっ、」


柊くんは、両手で私の頬を包みこむとおでこがくっつきそうな距離でじっと私の瞳を見つめている。


「最近、静音ずっとそんなんだから。俺が話しかけてもうわの空だし」


「そ、そんなこと!」


「あるよ。1回しか言わないからよく聞いてね」


「えっ、」



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