学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
第12章 想い
翌日の放課後。
私は急いで、隣町の総合病院へ向かった。
柊くんに言われた通り。
もし、柊くんの言う通り病院の屋上に鈴香ちゃんがいたら。
まず、なんて話しかけよう。
一人で向かうのはちょっと怖くて心細っかたけど、ここは流石に柊くんに甘えちゃダメだと思った。
一人で、ちゃんと鈴香ちゃんに向き合わなきゃ。
初めて来た病院の中に入り、入り口付近にある病院のフロアガイドを見て屋上までの道を確認する。
本当に…いるのかな。
病院の屋上なんて…。
そばにあるエレベーターに乗り込んで、記憶した行き道を頭の中で何度も繰り返す。
ピンポーン
『12階です』
そんなアナウンスが流れたのとほぼ同時に、エレベーターのドアが開いた。