学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「どうしたんだよ…俺…なんかした?」
チラッと顔を上げると、柊くんの顔があんまりにも寂しそうで思わずすぐに目を晒した。
「学園祭が終わった後、話したいことが…」
「もう…」
「えっ?」
自分でもわかるくらい、すごく声が震えた。
「もう…私に構わないでほしい」
こんなことを言うはずじゃなかったのに。
いつか、自分の思いを伝えられたら…なんて思っていたのに。
鼻の奥がツンとして、目の奥が痛い。
「そんなの、嫌だよ」
っ!!
柊くんは、ボソッと小さくそういうと、掴まえたままの私の腕を引き寄せて、距離を縮めた。
相変わらず、心臓の鼓動が速くなる。
構わないで、なんていいながらこんな顔しちゃうなんて、みっともない。