学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「違うよ。高城は、この間のお菓子がまだ余ってるから遠足に行きたいだけでしょ?」
「わっ、柊くんおはよう」
「おはよ」
後ろから声をかけてきた柊くんは、やっぱり朝から人一倍爽やかだ。
朝の眠くてだるい時間に、どうしてこんなキラキラしているんだろう。
「はー?柊はサラッといらんこというよな」
「え、そう?」
鈴香ちゃんと柊くんのこのやり取りはもう見慣れたもの。
遠足が終わってから、私たち4人はなんとなく一緒にいることが増えた。
周りのみんなも最初は異様な光景を見るような目だったけど、だいぶ慣れたみたい。
でも、それはきっと柊くんがみんなに優しいのが変わらないから、みんなも私みたいな人間を受け入れてくれている。