学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
────キーンコーンカーンコーン
ガラッ
「はーい。おはよー。号令ー」
朝のSHRが始まるチャイムが、教室に響くと同時に担任の泉先生がドアを開けて入ってきた。
「起立、おはよございます」
日直の声で、みんなが立って挨拶する。
「はい。おはよう。…おい、高城」
泉先生が挨拶を返して、日直の合図でみんなが席ついた時、隣の子の名前が呼ばれた。
「その袋、いつまでぶら下げてるつもりだ」
泉先生はそう言って、鈴香ちゃんの机の横にかけられたパンパンになった紙袋を指差す。
「あぁ、来週までかな。全然減らなくて」
「嘘つけ。増えてるようにしか見えん」
泉先生は腕を組んでビシッとそういうと
「来週はテストだ。それまでに片しておけ」
といってから、出席確認を始めた。