学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「まぁ、今回のテストで頑張ったら多少考えてやるけど…」
先生はそう言って、チラッと私の方を見た。
え、なんで…今私のこと見たんだろう。
「先生もな、考えたんだ。最近、高城が緒方や柊と一緒にいるのは、お前の意識が変わったからなのかなって」
泉先生のそのセリフに首をかしげる。
1番ピンと来てないのは、鈴香ちゃんだけど。
「2人してなんだその顔は!いいか?高城。一回しか言わないからよく聞け。今回のテスト、緒方と柊に勉強見てもらえ。意地でも留年は避けろ。以上だ。緒方、あとは頼んだぞ」
「へっ、」
先生は私たちに理解して答える時間を与えないまま、私の肩を軽く叩くと職員室へと向かって行ってしまった。