四季
46
昇降口で俺と親父は夏美を待っていた。一緒に帰るためだ。
しばらく待っていると春と春のお母さんがやって来た。しかし、春は俺と目も合わせず母親の後ろを歩いていった。
何かあったのかな……。
春の後ろ姿はどこかさびしげだった。
ようやく姿を現したのは夏美と夏美のおばさんだ。
「どうだった?」
「特に何もないよ」
「そう言えば、夏美は就職だよね?」
「まあね」
「どこにするか決まった?」
「葬式屋……かな」
「ふーん……」
「大樹はどうなのよ。大学進学でしょ? 大丈夫なの、光岡大学」
「ま、まあ、頑張るさ」
「ふーん」
「とりあえず、お互いに頑張ろうぜ」
俺と夏美が話している間、親父とおばさんも話をしていた。
両者とも話が終わったので、昇降口を出てさよならをする。
「夏美をよろしくお願いします」
「ええ、任せて下さい」
夏美のおばさんを見送ったあと、俺達は車に乗り込む。
「そう言えば、夏美が同居してるのは先生は知ってるのか?」
「どうだろ。薄々勘づいているんじゃないかな」
「バレたくないんだが」
「こういうのは、バレる時にはバレるからねー」
「……」
親父の車は俺達三人を乗せ、家に帰って行く。
※
昇降口で俺と親父は夏美を待っていた。一緒に帰るためだ。
しばらく待っていると春と春のお母さんがやって来た。しかし、春は俺と目も合わせず母親の後ろを歩いていった。
何かあったのかな……。
春の後ろ姿はどこかさびしげだった。
ようやく姿を現したのは夏美と夏美のおばさんだ。
「どうだった?」
「特に何もないよ」
「そう言えば、夏美は就職だよね?」
「まあね」
「どこにするか決まった?」
「葬式屋……かな」
「ふーん……」
「大樹はどうなのよ。大学進学でしょ? 大丈夫なの、光岡大学」
「ま、まあ、頑張るさ」
「ふーん」
「とりあえず、お互いに頑張ろうぜ」
俺と夏美が話している間、親父とおばさんも話をしていた。
両者とも話が終わったので、昇降口を出てさよならをする。
「夏美をよろしくお願いします」
「ええ、任せて下さい」
夏美のおばさんを見送ったあと、俺達は車に乗り込む。
「そう言えば、夏美が同居してるのは先生は知ってるのか?」
「どうだろ。薄々勘づいているんじゃないかな」
「バレたくないんだが」
「こういうのは、バレる時にはバレるからねー」
「……」
親父の車は俺達三人を乗せ、家に帰って行く。
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