四季
50
終業式。
蝉時雨、それに蒸し暑い中の終業式。
校長先生の長話が苦痛すぎてたまらない。
ようやく長話が終わり閉会の言葉。
閉会の言葉が述べ終わると同時に体育館の空気が弛緩した。
俺は伸びをする。そして、春達のところへ。花火大会の計画だ。途中で見かけた暦に声をかけた。
「暦。花火大会、お前も一緒にどうだ?」
「ワタシは傍観者。もちろん観察させてもらう……」
「傍観者ではなく一緒に遊ぼうぜ」
「一緒に遊ばない……。ワタシは観察で忙しい……」
「そうですか。わかりましたよ」
春達のところへ行くと翔太がいた。
「翔太も来るって。いいよね、大樹?」
「もちろん」
「やった」
「花火大会は七時からだから、六時三十分に現地集合な」
「あたしリンゴ飴買うー」
「そういうのは当日な」
「はーい」
「じゃみんな、いい夏休みを!」
みんなと別れたあと、蒸し暑い中俺と夏美は汗だくになりながら家に帰った。
夏休みを前に、汗をかくのも気持ちがいいものだなと思った。
しかし、夏美はそうは思わないみたいだ。
俺はいい夏休みを送れることを願った。
※
終業式。
蝉時雨、それに蒸し暑い中の終業式。
校長先生の長話が苦痛すぎてたまらない。
ようやく長話が終わり閉会の言葉。
閉会の言葉が述べ終わると同時に体育館の空気が弛緩した。
俺は伸びをする。そして、春達のところへ。花火大会の計画だ。途中で見かけた暦に声をかけた。
「暦。花火大会、お前も一緒にどうだ?」
「ワタシは傍観者。もちろん観察させてもらう……」
「傍観者ではなく一緒に遊ぼうぜ」
「一緒に遊ばない……。ワタシは観察で忙しい……」
「そうですか。わかりましたよ」
春達のところへ行くと翔太がいた。
「翔太も来るって。いいよね、大樹?」
「もちろん」
「やった」
「花火大会は七時からだから、六時三十分に現地集合な」
「あたしリンゴ飴買うー」
「そういうのは当日な」
「はーい」
「じゃみんな、いい夏休みを!」
みんなと別れたあと、蒸し暑い中俺と夏美は汗だくになりながら家に帰った。
夏休みを前に、汗をかくのも気持ちがいいものだなと思った。
しかし、夏美はそうは思わないみたいだ。
俺はいい夏休みを送れることを願った。
※