蝶々結びをして笑って。
しばらくしてほとぼりが冷めると綺乃を囲んでいた生徒たちが散らばり始めた。
綺乃が私のところへやって来た。
「紅月!」
「綺乃。もうすっかり溶け込んでんじゃん!」
「うん!」
綺乃は嬉しそうに微笑んだ。
…よかった。
綺乃は中学の時に先輩に「調子乗ってる。」といじめられてたため、私はその分安心した。
それに今は私たちが最高学年だし人気者の綺乃には味方がたくさんいる。
一人で考え込んでいると、
「佑は?おなクラだよね?久々に会いたいんだけどいないよね?サボり?佑ならあり得る~」
と、綺乃は笑いながらいった。