それもまた一つの選択
あっという間に1週間経った。
その間に行きたい所、かなり行った。
それでも俺の中で行きたい所の半分も行けていない。
旅行から帰って来てすぐに行ったのは遥の家。
あの母親と会うのは嫌だが。
絶対に避けては通れない。
「お嬢様、おかえりなさいませ」
門の前で出迎えてくれたのは遥のお世話をしている城田さん。
「藤野様、色々とありがとうございました。
また、今度とも遥様の事をよろしくお願い致します」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます」
「ご主人様と奥様がお待ちです。こちらへ」
初めて伺う遥の家。
…本物のお屋敷だった。
婿養子にこだわるお母さんの気持ちが少しわかった気がする。
「この一週間、ご迷惑をお掛け致しました」
広いリビングに通されて、高級感溢れるソファーに座っている遥のご両親。
お父さんと目が合った瞬間、そう言って頭を下げた。
「おかえり。楽しかったかい?」
遥は隣で嬉しそうに頷いていた。
それを見る、お母さんの目は冷ややかだ。
そりゃそうだ、
遥の服は。
上から下まで完璧なロリータ。
「遥、可愛いじゃないか!よく似合っている!」
お父さんはこういうの、好きそうでまた買ってあげるとか遥に言っている。
案外、遥のお父さんは遥には甘いな。
遥がお母さんに洗脳されて勝手に線引きをしていたのかもしれない。
「トキさんに買って貰ったの。いっぱい!」
そう、ここに来るまでにもう一度、店に寄って買った。
俺の家に配送してもらう事にした。
…服だけで総額50万くらい使ってるな。
しばらくいらないって言ってたけど、俺もそう願いたい。
でも、ひょっとしたらお父さんが買ってくれるかもね〜。
「さ、二人共、座りなさい」
そう言われて腰掛けたソファーは…。
こんなの、今まで座った事がない。
「さて、明日。
早速だか遥の高校に行く事にする。
母さんは体調が良くないから俺と遥と都貴君で行こう」
お母さんの顔は不満でどうしようもないという顔をしてる。
明らかに俺に対しての怒りだからな。
「遥は退学届を今日中に書いておくように。日付は明日」
ああ、いよいよなんだな、と思う。
俺と遥が出会った場所から…遥を引き離すことになってしまった。
「はい、お父様」
そう返事した遥はどこか吹っ切れていた。
遥は普段、子供っぽいけどいざという時の決断は誰よりも早いと思う。
「都貴君、今日はこの家で泊まらないか?」
いきなりのお誘い!!
「色々と話がしたい。アルコールは飲める?」
遥のお父さんはいつになく真剣な目をしている。
頷くしかなかった。
その間に行きたい所、かなり行った。
それでも俺の中で行きたい所の半分も行けていない。
旅行から帰って来てすぐに行ったのは遥の家。
あの母親と会うのは嫌だが。
絶対に避けては通れない。
「お嬢様、おかえりなさいませ」
門の前で出迎えてくれたのは遥のお世話をしている城田さん。
「藤野様、色々とありがとうございました。
また、今度とも遥様の事をよろしくお願い致します」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます」
「ご主人様と奥様がお待ちです。こちらへ」
初めて伺う遥の家。
…本物のお屋敷だった。
婿養子にこだわるお母さんの気持ちが少しわかった気がする。
「この一週間、ご迷惑をお掛け致しました」
広いリビングに通されて、高級感溢れるソファーに座っている遥のご両親。
お父さんと目が合った瞬間、そう言って頭を下げた。
「おかえり。楽しかったかい?」
遥は隣で嬉しそうに頷いていた。
それを見る、お母さんの目は冷ややかだ。
そりゃそうだ、
遥の服は。
上から下まで完璧なロリータ。
「遥、可愛いじゃないか!よく似合っている!」
お父さんはこういうの、好きそうでまた買ってあげるとか遥に言っている。
案外、遥のお父さんは遥には甘いな。
遥がお母さんに洗脳されて勝手に線引きをしていたのかもしれない。
「トキさんに買って貰ったの。いっぱい!」
そう、ここに来るまでにもう一度、店に寄って買った。
俺の家に配送してもらう事にした。
…服だけで総額50万くらい使ってるな。
しばらくいらないって言ってたけど、俺もそう願いたい。
でも、ひょっとしたらお父さんが買ってくれるかもね〜。
「さ、二人共、座りなさい」
そう言われて腰掛けたソファーは…。
こんなの、今まで座った事がない。
「さて、明日。
早速だか遥の高校に行く事にする。
母さんは体調が良くないから俺と遥と都貴君で行こう」
お母さんの顔は不満でどうしようもないという顔をしてる。
明らかに俺に対しての怒りだからな。
「遥は退学届を今日中に書いておくように。日付は明日」
ああ、いよいよなんだな、と思う。
俺と遥が出会った場所から…遥を引き離すことになってしまった。
「はい、お父様」
そう返事した遥はどこか吹っ切れていた。
遥は普段、子供っぽいけどいざという時の決断は誰よりも早いと思う。
「都貴君、今日はこの家で泊まらないか?」
いきなりのお誘い!!
「色々と話がしたい。アルコールは飲める?」
遥のお父さんはいつになく真剣な目をしている。
頷くしかなかった。