君と大好きな時間
本当に彼は学校に来なかった。
幼なじみの礼は体が弱く
病院によく行っていた。
あの時もずっと入院していて
戻って来れないかもっていう状況にあったのは知っている
けれど・・・
信じたくなかった
そして...
三年前のあの日から私は
礼の病院に毎日行っている
その度に満面の笑みで私を
迎えてくれる
「礼は幸せ?」
何を言っているのだろう
どうしてこんなこときいたんだろう
「う~ん・・・
今は幸せだよ。」
「今は?」
「点滴もしてないし明菜もいるから幸せ」
本当に幸せ?
こんなとこに何ヶ月もいて
学校にも行けなくて
私だったら幸せなんて言えない
「どうしたの?
怖い顔して。」
「帰るね。ばいばい」
病気がちな礼は強くても
私は全然 強くない
悔しさと悲しさで
涙が溢れ出した