クリスマスツリーの前で
凌ちゃんの行動を縛る権利なんて、私には無いのに。


恋人になれなくても、受験までの短い期間だけでもいいから、凌ちゃんとの思い出の時間を、私にください。


凌ちゃんのそばにいさせてください。


「凌ちゃんクマさん、だ~いすき♪」

泣き笑い顔で言うと、


「クマさんなんて言われたの、初めてだ」

凌ちゃんは苦笑い。


「じゃあ、勉強始めようか。教科書出して」

「は~い♪」

今だけは、凌ちゃんを独り占め。


凌ちゃんを想う気持ちは、絶対気づかれてはいけない……。
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